トレーニングルネサンスとは
古代神代の時代より、ヒト機能向上への飽くなき夢は今も覚めやらない。
この欲求は、ヒト科のみに与えられた天賦の現象であり、変化・進歩・発展(または進化)といった表現の中で、これからも変わることはない。人間のヒトらしさ、の象徴であり、文明の原動力であろう。
これまでの古代オリンピック(第1回BC776アテネ開催)からの歴史を紐解いて診ても、実に様々なる試みが為されて来ている。
ただ唯一、人類史の視点から言い切れる法則として、「全ての動機は、戦いの中から生れる。」 という厳然たる事実である。
故にこの領域への接近に際しては、ヒトと戦争の歴史は避けられないことである。
一口に戦争と言ってみても漠然に過ぎるが、これは歴史のままに、狩猟・闘争・白打に始まり、現代核戦争、更にはサイバー攻撃に至るまでの枠を想定いただきたい。この戦争の仕方にまつわる変遷潮流は、そのまま時代の身体観に流れ込み、特有の認識を形成する。現代も正に渦中である。
近代スポーツは、その表現場ともなっており、科学的知見が様々に応用、実践されている。
特に、近年のAI技術の動静は、余談を許さない。
しかしここで忘れてならない事がある。AI技術開発の基礎をつくってきた認知システム研究は、多くを動物実験に負っているということである。
言うならば、自然に学ぶ態度が全ての発展の根本、と出来る。そして、それはそのまま、「日の本に新しきもの無し」 との古今東西の普遍テーゼへの回帰を意味するものであり、達観の極みに至ることであろう。
そういった流れの中で、一見の加工された生命観から敢えて脱却し、丸ままのヒト人間、動物としての人間を掘り起こそうとする訳である。
この営みに冠を付するならば、野生回帰・動物性の復活、となり、ひいては、世界史上、最大の文明転換点となった”イタリアルネサンス”(再生の意)の精神を拝借して、『トレーニング ルネサンス』 を標榜するものである。