”地中海”世界への旅

 「mediterranean」を”地中海”とした翻訳は、名訳であります。この事は、恐らくどなたも異論のない完成度だと感じられています。人類史に於けるその働きは、アフリカ/エジプト/ペルシャ/ギリシャ/ローマ/スペインに取り囲まれ、文化文明宗教を運び、人々の交流を媒介し、「ヒトと海」の関係を深くした場そのものです。地域的に診れば、西洋文明であり、ギリシャ・ローマへ直行したくなる訳ですが、その一見のギリシャ・ローマですら、その慣習起源の多くをアフリカ・エジプトに依存している姿を視るにつけ、正に”一蓮托生の地中海世界”と出来るかもしれません。そこを紐解くことは、我々の知的好奇心を揺さぶってくれること間違いなしですし、「文明揺籃」の実態が迫って来ます。コーチングなる領域とは縁遠いと思いきや、診れば診るほど散財の地域であります。少なくとも、近代スポーツの醸成は殆ど地中海世界で為されて来ていますし、米国と極を形成するヨーロッパスポーツの基地なのです。故に、欧州圏への日本人的憧れは認めつつも、あらためてその重層性を識ってみる行為は、指導者の見識を大幅に飛躍させる力を持ちます。ヨーロッパに生きる精神構造に興味はありませんか??

 また、足元を見返せば、日本/中国/朝鮮/(台湾)の国々にとっての日本海と、近似した存在です。この辺りは、せめてもの地政学の範疇にカテゴリされることですので、”存在と環境”というテーマに注ぎたい方には必須のことであります。海洋民族日本も、列島と日本海ありきの今です。

 今回は、不識な海外旅行より数段価値ある地中海世界への接近法をご紹介したいと思います。最も効果的な方法は、”現地在住と言語把握”であることは間違いありませんが、それでも現今の様相だけに浴しても、歴史性を読み取ることは至難の業であります。その意味で、日本に居ながらも、”力のある資料群に視点を変えて迫る”ことを、方法としてお伝えします。資料群と言っても様々の中、比較的容易に入手できる「映画」の活用は効果的です。言わずもがな、歴史考証・配役・ストーリー・動き・感情等が充足された作品は、我々の感性を全人的にその世界/時代/状況へ誘ってくれます。いわゆる、どっぷり現象ですし、これこそ現代認知科学がやっとの想いで行き着いた学び方の縮図でありましょう。

 以下、古代地中海世界の実態に接近できる、近現代映画群です。

➊ ベン・ハー 1959年 主演:チャルトン ヘストン 監督:ウィリアム ワイラー

❷ スパルタカス 1960年 主演:カーク ダグラス 監督:スタンリー キューブリック

❸ 300 2006年 主演:ジェラルド バトラー 監督:ザック スナイダー

❹ グラディエイター 主演:ラッセル クロウ 監督:リドリー スコット

❺ アラビアのロレンス 1962年 主演:ピーター オトゥール 監督:デヴィット リーン

❻ 十戒 1956年 主演:チャルトン ヘストン 監督:セシル デミル

❼ エル・シド 1961年 主演:チャルトン ヘストン 監督:アンソニー マン

❽ ゴッドファーザー 1972年 74年 90年 主演:マーロン ブランド/ロバート デニーロ/アル パチーノ 監督:フランシス コッポラ

今回は、上記8本をご紹介させていただきます。制作時期や配役・監督違いで同名作品もありますが、これらは自身が直接に視聴確認したものですので、もしお探しの場合は、正確にご参考ください。視聴される場合、世界歴史地図を開きながら臨んで欲しいと思います。

※深読みにまつわる質問がありましたら、CAサイトからメールいただければお答え致します。

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