本能力の提唱 1
「本能力」は、意を込めた当方の造語であります。発想は、戸塚宏さん(ヨットスクール創設)の著書と臨床からお借りしたものであり、そこからの応用発展は、ローレンツ(動物行動学)を基盤にしています。時代性を憂うる慣習は「人の世の常」ですが、これもそこに位置することになります。令和3年2021年は、明治維新から153年、大東亜戦争終戦から76年経ちます。引き算していただくと、明治維新から終戦までが77年で、終戦から現在までが76年になっていますので、2度の大民族革命からの折り返し地点に立っているようなタイミングです。その間、奇しくもの人災・天災に見舞われて来てはいるものの、世相を鑑みながらの「節」を捉えてみたいと思います。そうする心情は、革命(戦争含む)を経て立ち上がった民族エネルギーの源泉は、国土が培った文化性や精神性、そして身体性が支えていたことの重要性を忘れることなく、次代へその価値を引き継ごうとするものです。
時代は、2度の段階を踏みつつ、拝外-西洋化-合理化-科学化-定量-理性重視-意識中心という方向へ進み続けています。そのことは、同時に日本人としての元来の文化性を否定する上に成り立つものでもあり、「和魂洋才」では済まされない事態をも感じています。それが今となっては、とどのつまり、AI全盛を迎えて脱兎の勢いのようです。しかし、利便性と安寧さの選択は、ヒトの性とは言え、過度なる傾斜が人間バランス(日本人バランス)を崩すことは必定でありましょう。表題からもその意図が見え隠れするとは思いますが、上記の太極に来るところの、排外-東洋性-非合理-自然-定性-本能重視-無意識中心の世界を適切に取り戻し、存在の均衡を図ろうとするものであります。こういったことは、成人はもちろんのこと、思春期までの教育論に属することで、ヒト(特に日本人)としての能力を引き出すには欠かせないものなのです。何故なら、当然に遺伝子までもが関わることになるからです。
以下、注目する問題群
激変する生活様式
飽食時代の極み
いじめ・体罰問題
非行と不良/ニートと引きこもり・不登校
草食男子と肉食男子
家の崩壊と、墓石消失 ➡ 父権低下と母系制
教育論と時代性
歪む身体性
武士道顕在と日本人民度
2では、均衡性復活へ向けた”本能力”の具体像を書こうと思います。