bone-pointing/ボーンポインティング

 「骨格筋」と言われるように、脊椎動物の機能的・外見的象徴はそこに現れます。発生的には、「体壁」となり、「内臓」の対極として区分されます。動く体壁、沈黙する臓器、がその性質実態です。今回のテーマは、体壁のなかの”骨/骨格”に焦点を当てます。

 運動器には、筋 腱 靭帯 骨格が含まれますが、一般には直感的効果器としての筋がその代表格として認識されています。体表面での隆起や収縮が触れられる意味でも、拍車を掛ける訳です。それに比べて、骨は骨折等の傷害発生時に立ち現れる程度で、認識薄と言えます。確かに、神経支配も定かにならず、一見支柱としての価値しか認められないようでもありますが、運動器の全体性や進化史を診るにつけ、動く体壁の中核は”骨の回転”にある、と強く想わされるのであります。その診方からすると、求められる動きの 鋭 確 速 巧 強 耐 なる身体感性の基盤は、骨から感ずることがより効果的であると考えています。特に、古生物の骨格発掘から現生動物の骨相観察・解剖を実地で体験すると、種・科・目特有の機能性は、骨相に如実です。筋との連関ですると、あくまでも骨の回転のために働く筋種としての生存達成は骨、といった方便も力を得て来るようです。また特に、骨体における機能的な「肝」になる部分は、骨端(骨突起)に表出されるという知見は、この認識を盤石にする材料になっています。ヒト科の骨格に、骨端視点を照射して診たところ、浮かび上がったのが正にその機能点としての Bone pointing/ボーンポインティング であります。ポイント自体は、曖昧かつ、ぼやけているのが通常ではありますし、それで即に問題性が生ずることではありません。しかし、ヒトとしての健全 美容 巧緻 鋭敏 等への自己の身体性改革を想うとき、そこには学習という大いなる自由度が残されています。紹介する立場であり、体験者した人間としての感想を一言に集約するならば、「からだの動きが実感として良く分かって来たと同時に、無駄な力みが雲散霧消した」が最も妥当だと思います。この感慨は、近年流行の『身体知』に属することになるでしょう。

 この集大成を、近々に具体紹介して行きます。

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