快食快便の意味

『快食快便』(:心地よく摂り込み、爽快に押し出す)

 日常的に用いられる、健全さを現す慣用句であります。突っ込んで言い換えれば、口腔から肛門にいたる、摂食-消化吸収ー排泄機能の良好性と言えるでしょう。”食と性”という、生きることを形作る、双極の内の一極を占める重要な部分です。ここが崩れると、世に言う”コンディショニング”なる現象は、足元から成立しないことは自明です。この生体機能の場は、あまりに当たり前に無意識に存在する為、「沈黙の臓器」とも表現されています。存在が露わにあるのは、痛みや違和感、異常所見等が表出した場合のみでありますが、決して働いていないことではありません。より適切な処遇に合わせるならば、これこそが、健 強 美 巧 速 耐 鋭 の基盤になっている訳です。現代の医科学領域では、運動器(効果器)の適応/循環器の適応、ばかりが取り沙汰されることが常ですが、それを水面下で一見沈黙しているようではありながらも、粛々と支え続ける「消化器:肝 胃 腸」に焦点が当てられるべき時代の到来を、ひしひしと感じています。その意味で言えば、”何を、どのくらい、どのタイミングで食べるか?”という視点のみに拘泥した現代栄養学は、片手落ちとも出来るのではないかと思います。生物における食性 摂食 消化吸収 排泄を一連包括で捉え、その機能を如何に安定・強靭化せしめるか、といった認識からの効果的方法創造が、本質的なコンディショニングを考えるには欠かせないことと想われます。また、血液検査/オーバートレーニング/生理周期だけに留まらない、新しいスポーツ内科の立ち上げは、今こそ求められています。

 その為には、東洋思想への理解拡充 進化論と動物学を踏まえた、思考の立体化 といった領域が必須のことになる筈です。

快食快便 の生物的意味は、想像以上に大きいのです!!

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