兵站と軍隊Ⅲ

 このテーマが続きます。

 ”兵站”、この場合、軍隊における兵卒の衛生・免疫と内臓力の養生、としています。その重要性世界の戦史が証明していることなのですが、そういう我々日本人が最大の愚行をしているのも事実です。ところ(時代含む)変われば、立場も変わる、のも確かではありますが、これは再確認しなくてはならないでしょう。動画でもお話した、大日本帝国陸海軍が大東亜戦争末期に行った、戦術としての『玉砕』と『特攻』であります。正に、兵站無視、の究極の命令です。理由はどうあれ、補給なしで”死んでこい”、という指示は、古今東西で最悪の行為です。そうなってしまった日本国の歴史性は否定できませんが、そこまでしてしまった大本営参謀の無能さは、今とすれば反省材料以外に処するところは有り得ない筈です。単刀直入に原因を抽出するならば、『武士道』の悪用、が浮かび上がりますし、その皇軍の行動規範を示した”戦陣訓”の効力は、非常に大きなものだったと感じています。当時の戦陣訓は、現代でも十分に読むことが出来ますので、一度眼を通して欲しいです。言葉の力と、その恐ろしさ、が肌で感じられます。特に、漢字に属する世界の意味を自覚する必要は強いです。関連に戻しますが、日本文化の華『侍 さむらい サムライ』における最後の系譜は、ここに終結すると想われます。そしてその象徴は、間違いなく『予科練:海軍飛行予科練習生』でしょう。彼らの記念碑は”平和記念館”として、霞ヶ浦のほとりに鎮座しています。実は、これが現代のトレーニング科学を考える上でも、重要な鍵になっているので、近々に特集したいと考えています。

 免疫性自体は、免疫細胞(総称:WBC)測定として医学界で運用されていますが、その形成実態は分かり尽せないのが事実です。近年、〇精神免疫作用 〇脳と腸の相関 〇腸の免疫機能 等、分野と分野を跨いだ研究解釈が、その深奥を切り拓こうとしています。現象自体があらゆる機能を包括して成り立っていることを考えれば、解釈側もその土壌から診ようとするのは、当然なのかもしれません。少なくとも、還元視点では掴めないと想われます

 ここでようやっと、”内臓”の話にたどり着きました。前段と適合させるならば、”正露丸”(=クレオソート丸、ドイツ人のライヘンバッハ発見)がその役割を果たしてくれると思います。小説「坂の上の雲」司馬遼太郎著 で知られる日露戦争時に、兵卒の食あたり用として陸軍が開発使用した丸薬で、”ラッパのマーク”が当時の意匠を残しています。”快食快便のちから”と言えば、一問一答かと思いますが、コンディションを考える上で重要な生体呼吸と捉える必要性 の掘り起こし行為なのです。その主役は、言わずもがなの 内臓 という訳です。上記しましたが、腸が免疫機能を果たすという研究は、この主旨を大いに後押しするものとなります。CAでは、内臓の一般医科学視点に加え、中華の五行思想、生物進化論、航空医学等を交えながら、複眼思考でその実態に迫ろうとしています。

近代スポーツの成果を問うなかでの焦点は、筋 骨格 呼吸循環(足して、動作調整系)に終始する慣習が大きいですが、そのボトルネックは此処に有ります!との自負の下に進めています。Ⅳでは、具体化します。

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