兵站と軍隊Ⅱ
このテーマ、続きます。
人間的身体活動は正に”玉虫色”(=易)で、呼吸循環から診た現象と免疫性から診た現象の意味は、真逆と言えます。諸刃の剣とすれば、良いのかもしれませんが、存在の基盤からすればやはり「免疫力」から立ち上げることなのだろうと思います。一般的な運動生理学/体力学における、酸素摂取量で捉えてしまうと取り違えてしまうのではないでしょうか?医学自体が、やむにやまれぬ感染対策から見出されてきたこと、やワクチンの開発に象徴されますので、身体的人類苦はここに始まるのです。この機能、植物的に無意識的に自律的に為されますが、意図的関与によってもある程度の可変性を持つ訳ですから、考え直すのはこの機です。多くの現代疾病が、この破綻に起因することで発症していることを考えると、より重篤に扱うことなのです。軍隊で重要視されることは、今更ながら当然に感じられます。外部環境からの侵入を防ぐ”衛生”、内部環境の調整による”免疫”、の相補による人体防御、と言えば硬いかもしれませんが、古代よりは「養生」の概念で運用されて来たのです。今の我々で言えば、コロナ以降は”コンディション”の中核に入ることでしょう。
ただしかし、この機能自体は全人的に成り立っているので、運用するにも一筋縄では行かないのも事実ですし、因果関係を全て把握することも難しいテーマだと感じています。少なくとも、還元主義ではない東洋思想の基盤が必要になるでしょう。個人的には、安保徹さん 多田富雄さん の世界観には親しんでいますが、この具体論は他の機会に致します。
この感染脅威は、悪用されて来ていることも事実です。いわゆる、「生物兵器」と呼称され戦争時に開発・投入されて来ており、近代で言えば、ホロコースト 大日本帝国関東軍/第731部隊 ベトナム戦争等、身近に存在しています。我々日本人も手を染めていることは知るべきことでしょう。余談ではありますが、日本国の近代史を識る為には、”満州”を見なくてはなりません。そこに近代国家成立への歴史が存在していますし、現代に繋がる国家関係が起因しています。もとい! 本当に恐ろしい限りではありますが、この時の実験データが、薬開発に大きく役立っていることも”玉虫色”の人間世界を如実に現すのかもしれません。
Ⅲに続く