トレーニング論 5つの視点❷

❷ 立場の脆弱さ

 このことは、➊の未成熟さを別の側面から言ったことで、正に業界の”アキレス腱”(ギリシャ神話由来)であり続けています。その心は、指導関与の意義や効果性が、不明確極まりないことに起因しています。そこで世は、”エビデンス”と言うでしょうが、総体的人間現象をひ弱な論理で実証するなど、所詮不可能なことであります。故に、ここにレゾンデードルを求めようとするからには、このアキレス腱を十分に認識した上で、効果的と言える内容の精度を引き上げることでしかないのではないでしょうか

 近年、指導・サポートの合理性を謳いながら、コーチングにおける過度分業化が視られます。歴史的には、戦略・戦術/技能/体力/心理/医療/分析 等が挙げられますが、最近では『パフォーマンスコーディネーター』なる造語も現れているようです。個人的には、その世界を標榜する方に意図する職性の髄を伺ってみたいと、痛切に感ずるばかりです。この問題性をやや客観的に捉えるならば、分類と、その限界 と言えるでしょう。今までは、一見の合理視点??から、競技者の心技体を分解支援して来ましたが、なかなかそうも行かないという問題性と限界性に突き当たり、心技体を再び集めようとしている訳です。流れとしては、当然の転換となっています。何せ、心だけ 技だけ 体だけ、で存在することでもありませんから、統合的アプローチは時代の要望とも出来ます。金子運動学の言葉を借りて言うならば、「構成的アプローチへの疑問」がはまりますし、福岡伸一さんの著書「世界は分けても分からない」等は、この問題の根源を言い得ていると想われます。そんな意味合いで、ある一部分を切り取った視点での支援は、限りない脆弱さしかないということなのです。

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