本当の ラストサムライ 4

 このテーマ、肝煎りなので、もう少し続きます。

 人類の戦争で機動部隊(航空戦力)が重用され始めるのは、第二次世界大戦からであります。この事により、制海権と制空権が入れ替わることになりました。それは、「空を制する者は」の時代到来を意味します。各国はこぞって、航空機開発とパイロット養成に着手しました。日本はと言いますと、島国国土ゆえ、国防の基盤は海防になる訳ですが、その戦略軸を戦艦(艦隊構成)に据えたまま、機動部隊への発想転換・開発配備が遅れたという話は周知かと思います。その理由として、日露戦争における対馬沖海戦(日本海海戦)での勝利体験が強く尾を引いていたのも、事実でありましょう。

 そんな中、世界の戦略潮流や国家間情勢、米国の国家力の実態を、冷静に鳥瞰視していたのは、その人 山本五十六 でした。彼の軍人キャリアの中で、米国武官での赴任は非常に大きいものであったと想われます。このことは、山本五十六に限らず、海軍ほど世界情勢に明るいという傾向は、今でもそのようであります。彼は、その視点から、海軍の機動部隊への転換を最も早くから推し進めた軍人で、同時に米国との開戦回避を最後まで画策していたのです。その本人が、自ら創設育成した機動部隊を率いて、開戦の火蓋を開けさせられたことは、皮肉この上ないことなのかもしれません。真珠湾前後において、米軍自体の機動部隊の状況は日本より遅々としていましたが、そのハワイでの経験も大きく生かしながら、日本を優に追い越していったのです。そのプロセスが、太平洋戦争の趨勢を決めたことは今更であります。米国映画『機動部隊』ゲーリークーパー主演 1949年公開 では、その辺りの実態が非常に良く描かれているので、参考にしてください。山本五十六は、米国側でも、その優秀さから、最も恐れていた軍人に挙げられていたのは事実です。故に、常時に狙われていたのですが、最終的には、戦地巡回中のブーゲンビル島での空戦で戦死されました。その原因の一つに、暗号機「紫:パープル暗号機」の米国による解読があります。以前、言語をテーマとしたブログにも書きましたが、言語一つが世界を大きく変え得る力を持つことの例として、認識しなければならないと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

1 × 2 =