成功哲学

 最近は、脳科学(?)やメンタルトレーニングに押され、国内では一時期ほどの注目対象にはなっていないようですが、決してそうではありません。いわゆる”アメリカンドリーム”(一攫千金)神話は、今でも十全に生きています。こういった発想は、誠にアメリカ的であり、歴史の薄い多民族集団が如何にして成り上がって行くか、を考えたときに必然とも出来るのかもしれません。少なくとも、天皇 皇帝 貴族 皇族等のいない民族国家は、どうあっても出自に悩む(アイデンティティ症候群)という首実験場にもなっています。その象徴にこそ、「ケネディ一家」が挙げられる訳ですが、この話は以降に譲ります。今回は、日本の世相になぞらえて書くこととします。

 アメリカにおけるこういった領域の形成には、世に有意な働きを示した人間の感性・素性・行動パタン等を多く収集し、その共通する特性を模倣して、自らもあやかりたいという主旨が働いています。どの地域の民族にも、過去の偉人に倣う慣習は普遍的でありますが、この露骨さは「らしい」としか言いようがないでしょう。やや飛んで、アメリカ組織における”超分業制”も、強く関連していることは事実です。この文化は、第二十数番目の州とも扱われる日本国にも輸入され、一部批判的に診られながらも、自己啓発法としてそれなりに着地しました。著名なところを例示すると、ナポレオンヒル「成功哲学:言葉は現実化する」 ポールジェイマイヤー「サクセス モチベーション」などは、お馴染みのところでしょう。現在でも、その教材は新興宗教の教典のごとく、流通しています。そういう自身も、一時期投入した経緯がありますので、それなりの蘊蓄は持っています。紹介機会あれば、お話してゆこうと考えています。そしてその流れは、NLP GRIT 影響力の武器 に引き継がれ、現状を呈しています。共通して言えることは、アメリカ人(?)感性を基盤にして創られているので、日本人DNAには不適な部分も多いのですが、そこを修正翻訳していないことの問題性です。拝外精神は結構ですが、そこのひと手間は大事なことだと痛感しています。その意味で言えば、中村天風 のほうが、東洋思想に準拠しているので、適用性は高いと想われます。

 こういった歴史性を鑑みながら、CAとしての世界を具体化して行きます。

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