動物に学ぶ

 CAでは、「ヒトのなかの動物 動物のなかのヒト」というテーマを掲げています。勿論その意図は、人間研究に資することに他なりません。言い換えれば、人間を形作る原型は如何なる生物要素により構成されているのか、そして、その要素群がどのように交雑され、現在状態に至っているのか、となります。結果として、今以上の人間理解に繋がり、その成果知見を現代生活に活かそうとする訳です。

 今回は、動物に直接的に関わりつつ、彼らに人間の意図を通そうとする立場から感じ取られる、生物特性についてです。代表的には、盲導犬調教/サーカスの動物使い/乗馬(競馬)/猿回し 等が挙げられるでしょう。そこでは扱う動物の種別(進化度合い差)で、方法も変わりますが、人間に近しいと思われる”哺乳類”を前提にしたいと思います。母体の胎盤に始まり、誕生のその時から、生きるための糧を、母親の乳房(皮膚の変形体)から直接に与えられることの意味は、胎生ー哺乳特有の性状を現すことに繋がっています。そこから見出され、かつ、コーチングに繋がる真理は、『優しさ と 接触』に尽きるのではないかと考えています。この実感は、乗馬などに臨んでみると痛いほどに感じさせられるのですが、馬との関係性を、思いやりある愛撫と甘み、で前提した場合は、人間の意図に自ら応えようとしますし、良く走ります。また、結果的に”鞭”の効果も引きあがります。逆に、常時に鞭をかざした恐怖刺激では、馬を効果的に御することは難しくなってしまいます。これと同じような例は、世界的に有名なロシアサーカスの動物使い達の手記などを読んでみると、つぶさに書かれています。ロシアらしく、パブロフの条件反射を用いて説明しようとしていますが、真理を穿っていることは同様でありました。

 飴と鞭 褒め殺し 等、様々に単語は残っていますが、この哺乳類的特性を裏切っては、効果的コーチングが覚束ないことは自明でありましょう。その意味で、コーチが指導感性トレーニングの目的で乗馬をやることは、非常に意味ある臨床になることは事実です。そして忘れてならない行為の代表が、「接触」なのです。

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